語源
キリンドロ=円筒の、オプンチア。オプンチアはオプンチア属を表しますが、もともとはギリシャの古い都の名前です。
特徴
その名の通り、小さな円筒状(玉状)の茎節が積み重なる形をしています。見た目的にはサンゴ礁のような感じですかね。キリンドロプンチア属の第一の特徴として、刺がサボテン界屈指の嫌らしさです。刺には肉眼では見えないような”返し”がついており、刺さるととても厄介です。また、その刺の返しに加えて茎節と茎節の接続が弱く、服に引っかかって茎節がバラバラになることも(自生地では、接触した動物にくっついて自生範囲を広げているようです)。そのような意味で植え替え難易度はかなり高いです。ドMサボテンマニア歓喜の凶悪サボテンです。
花は種によっていろいろな色があり、自己不稔性の昼咲き。受粉は、蜂やハチドリ、種によっては、蟻や自然の風ということもあるようです。
地域や自生環境
キューバ、ハイチ、メキシコ、ドミニカ、アメリカ、トリニーダトバコなど。アウストロキリンドロプンチアより言葉の通り北の方に生きている感じです。高度は海抜2000m程度まで。寒さには強く一般的に雪にも負けない種が多いです。
備考
- Cylindropuntia bigelovii(和名:松嵐)は、その凶悪な刺が黄金で、大群生した自生地の様子はまるでナウシカのエンディングシーンのようで素晴らしいものです(Google画像検索でしか見たことありませんが)。
- Cylindropuntia fulgidaは「チェーンフルーツチョヤ(※チョヤとはキリンドロプンチアの現地名)」などと呼ばれ、果実の上に果実がなりそれが積み重なってチェーンのようになるという面白い性質があります。下記画像を参照(刺のない丸いのは、茎節ではなく果実です。)
種類(抜粋)
- 松嵐(Cylindropuntia bigelowii)
- 鬼子角(Cylindropuntia imbricata)
など