下の画像は前回の記事「Googleストリートビューで自生しているサボテンを探すぞ!」で見つけたサボテンですが、球サボテンの生育環境において共通の部分があるように思います。
そう!
それは
サボテンはそれは岩に生えてるんですね!
そして伊藤芳夫先生の「サボテンの栽培と鑑賞」には下記のような文章が。
自生地におけるサボテンは、砂礫の中とか、砕石の中とか岩間とか、巌の割れ目などに自生して、すばらしい勢いで、成長している
(中略)
乾燥しきった鉢の表面に、 如露で、さっと灌水しても、表面がしめる程度で、内部には通りません。それが小石の角が、表面に出ていたり、岩の間とか、さけ目に流れていった水は、その中に 必ずしみ込みます。そのようにその間隙から、空気が入り、根にふれます。つまりその間隙に出た根は、空気の流通によって、呼吸することができます。だから根は、 より湿気と、空気によって、より成長を助けるわけです。
「入門から殖法まで サボテンの栽培と観賞」 伊藤芳夫著 金園社(昭和48年)
つまり下記の絵なかんじでしょうか。
併せて、伊藤先生は「岩に囲まれた花壇のようなところに、サボテンを群植させると、端っこの岩の近くサボテンほど大きく育つ。これは、中央のものほど、培養土が多いので、より大きくなるであろうと思われるのだが、事実は全く反対である(要約)」ともおっしゃっています。
ここらへんの話は、昔から言われている「サボテンは大きな鉢に植えてはいけない」という指導と関係があるのかもしれません。
・・・
ということで、自生地の写真と伊藤先生のお話を参考にしつつ、私が提案する新しいサボテンの栽培の形はこちら!
ドーン!
ということで、水と空気の通り道として、上記画像のように縦長の細い「偽石」を用意して鉢に入れればいいというこです。
3DCADで強引に鉢を作るならばこんな感じでしょうか。
棒の数、直径、位置関係は色々考察の余地ありでしょう。
ということで3Dプリンタが手元にあれば、上記の鉢をプリントして試してみるのですが、残念ながらないので、「偽石」の代わりを別に考えます。
・・・
ということで数時間、考えに考え抜いて思いついたのがこちら。
ストローです!
最初はその入手性と価格帯から、アルミホイルでも丸めて入れておこうかと思ったのですが、アルミニウムイオンが植物に悪影響を与えるっぽいので却下になりました。
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ということでストローでどんな感じになるか早速植え替えてみましょう。
植え替えるのはこちら。ランポー玉(Astrophytum myriostigma)。
引っこ抜いて土を落として根をカットして整理。
鉢底に鉢底石として鹿沼大粒を入れて、
取り出したるはストロー。
こんな感じで立てる。
そんでいつも通り培養土を入れて
根とストローが干渉しないようにして
こんな感じで!
完成!
・・・
さてさて今後どうなることでしょうか。
抜群の成長を見せてくれるでしょうかねー。
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まぁブログ書き終わって、そこら辺の河原に落ちている大きめの石でも単純に入れればよかったのではないかという気もしてきました。今度やります。(あと「サボテンの培養土は粒の大きさは揃えた方がいい」と言われることもあるのですが、上記の話を考えていくと、むしろアンバランスな大きな軽石とかをランダムに入れていったほうがいいのでは?という気もしてきました。これも今度やってみましょう!)
コメント
いつも楽しく読ませてもらっています。
以前ヤフオクでサボテンを購入した時に、高齢の愛好家らしい方で、
「石で囲んであげると、よく育ちます」と教えてくれました。
今回の記事のようなことかも知れないですね。
僕も試してみます。
岩の蓄熱効果や岩のミネラルが溶け出す(?)ことなんかもサボテンの成長に関係しているのかなと思いました。
bf4upm
通常のプランター栽培では篩いにかけてまで小石を取り除きますが今回の記事を見て、サボテン類は他の一般的な植物とは異なる視点が必要なのだと改めて感じました。
ありがとうございます