前回、前々回の記事に続いて、今回も読んでおきたいサボテン関連の本シリーズです!
ちなみに前回の記事はこちら。
ちなみに前々回の記事はこちら。
今回も、前回の「図解サボテン作り」と同じく栽培指南書になります。かなり特殊ですが。
最新サボテン接木入門
by 伊藤芳夫
これです!最新サボテン接木入門!
1970年発行ですから、最新ですが45年以上前の本になります。もちろん絶版です。古書です。
著者はサボテン業界では知らない人はいないであろう伊藤芳夫先生であります。
その名の通り、サボテンの接木のための本です。おそらく日本で唯一のサボテン接木専門書です。
中身はこんなかんじです。
以下の引用は、先程ぱっと本を開いたときに見つけたものです。
袖ヶ浦などは、団扇サボテン類に接いで繁殖ができますが、竜神木は団扇サボテン類への接木は不向きです。だが杢キリンに接ぎますと、驚異的に成長し、径太になります。で、大きくなれば、基部のほうを約5cm残して切断し、挿木すれば短時日で径太の砧木が得られます。そして基部からは子を出しますので、適当な大きさの砧木はいくらでも得られます。
最新サボテン接木入門「竜神木の養成」より
おわかりでしょうか。このマニアックな文章が。
よい台木を養成するために、接木をしましょうという文章なのです。
袖ヶ浦は這団扇に接ぎ、竜神木は杢キリンに接ぐ。このような解説がされた書籍が今後出てくるとは思えません。最高です!
もはや学術書であり教科書なのです。
本自体がモノクロのため、一部の写真が何を表現しているのかまったく不明だったりする欠点はあるのですが、先にも述べたようにサボテンの接木に特化した日本語の書籍はおそらくこの本だけでしょうから、古本屋さんなどにあったらぜひ買っておきたい一冊です。
コメント