読んでおきたいサボテンの本「サボテン全書」

ついに最強クラスのサボテン本が出ました!

知られざる珍奇植物大国・タイから届いた、驚くべき網羅性を誇るサボテンのバイブル。日本国内の専門店では「タイ語版でも構わない」と原書を求める愛好家が多数。その名著の日本語版が、ついに登場!(本の帯より)

これです!

サボテン全書 All about CACTUS
大型本– 2018/2/8
パワポン・スパナンタナーノン (著),‎ 飯島 健太郎 (監修),‎ 大塚 美里p;(翻訳)

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種類・形状ともにバラエティに富んだ植物、サボテンを網羅。様々な純正種と変種を1000種以上収集し、種類によっては違いが明確な複数の写真を掲載する。サボテンの起源や栽培のポイント、繁殖方法なども解説。

「TRC MARC」の商品解説より

こんなもの買わざるをえまい!

というわけで、早速購入いたしましたのでご紹介です!

待望の全392ページからなる大型本

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胸に仕込んでおけば銃弾も防げるでしょうし、腹に仕込んでおけばドスで刺されても大丈夫でしょう。全書という名に相応しいボリュームです。

和書でここまで厚いサボテン本は、数十年前の伊藤芳夫先生ぐらいしか出されてなかったのではないでしょうかね。

開く前からワクワクです!

掲載写真が奇跡的に美しい

これが何よりも素晴らしい。

本の内容の90%は、サボテンの写真と簡単な解説になります。背景がオール黒で植物本来の色の美しさがよくわかります。

※本の中身の写真は著作権に抵触する可能性がありますので、amazonの画像をご紹介します(サンプル)。
https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/91DZYTF%2BAxL.jpg

本当にきれいな写真ばかりです。これを読んだら必ずサボテンたちに惚れ直します。レイアウトもカッコイイし、個体もとてもきれいです。眺めているだけでうっとりです。

ちなみに掲載されている個体は、「The New Cactus Lexicon(下記記事参照)」のように自然界にある姿ではなく人により栽培された個体です。斑入りからモンスト、綴化までいろいろ掲載してあります。

読んでおきたいサボテンの本「The New Cactus Lexicon」
読んでおきたいサボテンの本「The New Cactus Lexicon」
というわけで、今回は私が個人的におすすめするサボテン関係の書籍のご紹介です! The New Cactus Lexicon: Illustrations by Hunt (Editor) これです!なんと洋書です! ザ・ニュー...

写真以外の部分もしっかり

そして、編纂はタイを代表する気鋭の名栽培家・品種改良家のスパナンタナーノン,パワポン(ภวพล ศุภนันทนานนท์)さんという方であり、ところどころにある写真に添えられた文章が学術的で専門的です(※ちなみに、筆者さんのfacebookなどが存在するかタイ語で頑張って検索したのですが、見つかりませんでした。私には 2018.02.28追記:instagramで情報をいただきました!下記がパワポンさん(ohm8さん)のinstagramだそうです!情報ありがとうございました!) 。

1st -2nd-3rd-Japanese edition Plus limited edition!

Ohm Pavaphonさん(@ohm8)がシェアした投稿 –

ことサボテン界においては、綺麗な写真と専門文章が両立する書籍がいままであまりなかった(気がする)が、この本は初めてそれを達成したものではないかとさえ思えるのです。説明やテクニックなどの文章は多くはないものの、単なる写真集ではないことがわかります(ただし伊藤芳夫先生の本のような、サボテン栽培のためのガッツリ解説本ということはなく写真集的側面は多いです)。

ちなみに、目次は以下のとおりです。

  1. サボテンのあれこれを知ろう(解説
  2. サボテンの起源
  3. 一般的な形態
  4. サボテン栽培の歴史
  5. 歪んだ遺伝子が生む貴重な壁
  6. 斑入りサボテンの話
  7. 「キメラ」奇形植物を生む偶然
  8. 「石化(モンス)」多様と異様
  9. サボテンの栽培
  10. 繁殖方法を知ろう
  11. 実生栽培
  12. 挿し木
  13. 接ぎ木
  14. 受粉のテクニック
  15. サボテンの有用性)
  16. 多種多様なサボテン

オムニ7 – セブンネットショッピングより

せっかくですので本の中身から、私が「へ~」って思った部分をほんのすこしだけ要約して抜粋します。

  • ミラクル兜の模様は、桜の花びらや和紙のようであり、スーパー兜のように毛羽立っていないこと(そうなの?)。
  • ケレウス・フォルベシー「スピラリス」(=ケレウス・ボルテックス)(=くるくる螺旋を巻いている鬼面角みたいなやつ)について、実生苗も特徴的な形をしっかりと受け継ぐこと。
  • 老楽は氷点下12度まで耐える。
  • エキノプシス白条丸は、キメラでさび病に弱く、稜のどこかが正常に戻ったときのみ花をつける。
  • エピテランサ属を台木に接ぐときは、実生により得られたものでなければならない。
  • フライレアは閉花受精。
  • レウクテンベルギアは、フェロカクタスだけでなくアストロフィツム、エキノカクタスとの交配が可能。
  • テレサエの発芽率は、数年間保存したものを播種するほうが発芽率が高い。
  • 福禄竜神木のタイ名は乳柱
  • タイでは、竜神木が青台木、袖ヶ浦が黒台木、ピロソケレウス・パキクラドゥスが水色台木。
  • 帝冠や精巧丸もロフォフォラと同様、アルカロイドを持っている。ちなみに精巧丸のタイ名はヒル捕獲籠
  • 大輪柱は、タイでは所有者の威厳を高め、身を守ってくれる魔力の宿る植物。
  • 先住民は黒牡丹の粘液を接着剤の代わりにしていた。

などなど。

タイ人視点がなんだか新鮮!

タイのサボテン栽培家の方が書かれた本ですから、感性や知識がタイ人のものです。

日本人が書いたサボテン関連書物と具体的に何が違うのかって言われると難しいんですが、なんだか新鮮なんです。

タイで人気なサボテンと日本で人気なサボテンが違ったり、土の配合が違ったり、植え替え方法が違ったり、歴史が違ったり・・・いろいろな違いが読んでいて理解できてきます。

逆に、アストロフィツム(Astrophytum)やギムノカリキウム(Gymnocalycium)のページが比較的多く割かれていたり、タイと日本で似通ってるなぁなんても思ったり。ここらへんも面白いところ。

※本の中身の写真は著作権に抵触する可能性がありますので、amazonの画像をご紹介します(サンプル)。
https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/91snbJYwbJL.jpg

あとタイの本という意味では、もちろん日本の書物ではないわけですから、和名の記載はありません。和名でしか慣れ親しんでない方は少しだけ注意が必要かもしれないですね。

・・・

はい。というわけで、レビューでした!

いやはや今後もこのような良書がいっぱい出てきてほしいですね!
といいますか、海外の本の翻訳本を出してくれるだけでもとても嬉しいっすね!


ちなみにサボテン全書ということですが、全属載っているかもしれませんが(サボテン分類界がいろいろ変わりすぎていて私にはよくわからない)、全種載っているわけではありません。私の持っているサボテンが掲載されていない!ってなことはありますので、そこも注意が必要です。

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スーパーサボテンタイム管理者

2013年に知人宅にあった金鯱の美しさに一目惚れして、サボテン栽培を開始する。栽培場所はベランダとルーフバルコニー。好きなサボテンは海王丸。

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コメント

  1. ガッテン より:

    スーパーサボテンタイム さま

    はじめまして、いろいろな試験結果 とても参考になります。
    今回 紹介していただきました本 さっそく注文しました。
    私が重宝している本は「原色サボテン事典」のみですが 平成8年発行 ですから
    同事典の改訂版を待ち望んでいるのですが。
    最近特に気になるのが「現在は○○属に統合されて…」というのはどうやって
    調べるのか。
    この本に載っているといいですね。

    • ガッテンさん
      はじめまして!書き込み&ご来訪ありがとうございます!

      わたしも原色サボテン事典夜な夜な眺めてますよ〜。良い本ですよね(この本以外辞書的に使える良いサボテン本がないというのが困ったものですが)!

      なおサボテン全書の学名はhttp://www.theplantlist.orgをもとに掲載されているとのことです。このサイトがどこまで公式的なものなのか個人的にはよくわかりませんが、世界中のいろいろなところで参照されていますので信頼度は高いかと思われます。

      いつの日か全属でなく全種を網羅した本が出てほしいですね!(人´∀`).☆.。.:*・゚