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ユーフォルビアの黒腐れ病(?)、魔界キリン救出作戦

魔界キリン 接木・挿木・植え替え関連
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今を遡ること2014年のはじめ。家の近くの花屋さんでユーフォルビア・魔界キリンなるものを買いました。確か売れ残りで700円ぐらいだったような記憶があります。その写真が↓。

魔界キリン

 

なんという魔界感!ということで「かっけえ!」と当時興奮してた記憶があります。ちなみに、この植物がユーフォルビア・ラクテア(Euphorbia lactea)の綴化なのか、ユーフォルビア・大纏(Euphorbia triangularis)の綴化なのかは、私には未だによくわかりません(WEBで検索するとこの2通りがでてくるっぽい)。

 

そんで、時を経て2017年夏頃。こんな感じに成長しました。魔界に生えてる植物っぽくてとてもいい感じ。

魔界キリン

 

2017年クリスマスツリーver。おしゃれですね。

クリスマスツリー

 

 

と、こんな感じでいい感じに育っていたのですが。。。

 

 

 

・・・

 

 

さらに時を経て、

 

運命の2019年冬。

 

 

ドーン!

黒腐れ病

 

やばい感がビンビン!もはや魔界より先の地獄っぽいです。地獄キリンです。

 

なんか身体全体が黄色いですし、部分的には真っ黒です。
私が樹木医でなくてもわかります、これが危険だということは。

ちなみに、この黒い部分は硬いです。身体全体として柔らかいところはありません。

で、なんでこんなことになったかといいますと。。。

実は、我が家にはハウスやフレームなどの冬の保温設備がないので、とりあえず「ユーフォルビア、寒さに弱い気がする説」により、12月末ぐらいから寒さ対策で部屋の中に入れてたんですね。そんで、気づいたらこんなになっていたと・・・。(鉢が結構大きかったので、窓際からちょっと離れた日中でもあまり日の当たらないところに置いてしまっていました。風通ししも悪かったですね。。。)。

ちなみに水自体は断水気味ですが、ちょこちょこと細かい根が枯れないレベルであげていました。

 

 

・・・

 

 

で、この危険現象なんですが、「黒くなってしまったところは無理にしろ、春になれば緑に戻るかな?ブヨブヨじゃないし」って最初は楽観的に考えて、2週間程度様子を見ていたのですが、、、

 

どんどん悪化していきました。

 

 

↓が上から2週間後の写真。上の写真と角度が違うのでなかなか判断が難しいですが、黒い部分・茶色い部分が増えています。

 

こんな感じ。どこか一箇所から腐りが入ったというよりかは、同時多発的に現れた感じです。

 

干からびているところも。イメージとしては水分が奪われてカラカラになる病気(?)っぽい。

 

というわけで、無駄な様子見期間を経て、自然治癒は無理と判断。

ダメ元で大手術開始です。

 

 

さて、この症状なのですが、なんとなくですが過去の経験から根から腐りが入る「根腐れ」ではないように思いました。根腐れではないのであれば、根より上の部分で腐りの部分を完全に除去すれば、助かる可能性はあります。たぶん。

 

とりあえずヤバそうなところをスパスパ切っていきます。

 

 

断面はこんな感じ。維管束(形成層)に沿って黒い?

 

他の断面はこんな感じ。これは空洞があります。なんでしょうねえ。

 

断面はこんな感じ。維管束で黒い跡が全体につながっている?

 

こちらは維管束の内部(中心柱?)まで黒い?

 

というかんじ。

 

さてさて上記の症状の病気はなんでしょうか。

 

・・・

 

さて、サボテン等が部分的に黒くなる病気に「黒腐れ病」があります。別名タンソ病とも言われるそうです。「カクタスハンドブック(山本規詔著)」によれば、下記の通りです。

カビの一種で体内の維管束に沿って移動し、軟弱に育った発病する傾向がある。一度この病気にかかると、薬剤で病原菌を殺すことは難しく・・・(略)

 

 

あー、現象としては、まさにこれなような気がしますね。

 

 

ちなみに、この黒腐れ病については「サボテン多肉植物330種楽しみ方・育て方のコツ(伊豆シャボテン公園編著)」では

特に柔らかい球体の種類に発生しやすく・・・(中略)・・・

発症してしまえば、薬も全く効果がなく、助かることはありません。発見したら、鉢から抜いて焼き捨ててしまいます。予防としては、ダイセン水和剤などを用いて、月に2~3回消毒をします。

とのこと。

 

魔界キリンは、我が家でもかなり硬いほうの植物ですので、上の説明からすると少し審議はありそうですが、とにかく、黒腐れ病自体はやばい病気であることがわかります。

 

 

・・・

 

 

で、黒腐れ病であれば、助からない可能性もありそうですが、やれるだけのことはやります。後学のためにもできることはやります。

 

というわけで、結局ここまで切りました。想像以上に切ることになりました。ただ根は無事そう(やはり根に由来する病気ではなさそう)。

 

サボテンでもなんでもそうですが、ほんの少しでも腐っているところがあったらだめです。完全に健康なところまで断腸の思いで切っていきましょう。

 

ちなみにユーフォルビアは切断面から毒液が出ます。この毒液が固まって切断面の消毒の代わりになるっぽいことを昔どこかで聞いたことがあり、いままで切断面を特別ケアしたことはなかったのですが、今回はなんとなくハイフレッシュをまぶしておきました。

 

ちなみに、先端の部分で無事そうなやつは後で挿し木しようかと思いましたが、なぜか1週間後には全部カラカラになって死んでしまいました(保存場所が悪かっただけかも)。

 

さてさてどうなるでしょうか。。。

 

 

・・・

 

 

 

そして1年たった今

 

 

 

ドーン!

 

復活の魔界キリン!

 

魔界度合いはアップ!

 

いい感じのきれいな緑色です!

 

いい感じです!私が樹木医でなくともわかります、これがいい状態であることは。

 

病気の後は痛々しく残っています。

いやーよかったです!

結構思い入れが深いやつだったので助かってホッとしました(思い入れが深いのであればもっと大切にしろということですが。。。)。

 

というわけで、また大きくなってほしいです!

 

ちなみに、かつての似たような記事はこちら(ガガイモ版)。

かっこいいガガイモ、黒い斑点が現れる謎の奇病にかかって死ぬ!
というわけで、あけましておめでとうございます! もう2月ですが。 年末年始は、風邪をひいたり、家族がインフルエンザにかかったり、植物たちは寝てたりと、いろいろな理由が複雑(?)に重なりまして、ブログの更新ができませんでした。すみませんです。...

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