ユーフォルビア・トルチラマってご存知でしょうか。
胴体が螺旋状に成長していく、超かっこいい塊根系のユーフォルビアで、多肉園芸的にはとても人気がある種です。
実物はこんなのです。昔ソルソファームさんで見かけたもの。
かっこいいですね!いつ見てもすごい造形です。
ちなみにWikicommonsによれば下の写真とかです。
By myself (User:Piotrus) – Self-photographed, CC BY-SA 3.0, Link
枝(?)がくるくる螺旋状にねじれていますね。
ちなみに、「トルチラマ」という学名は、その見た目の通り、ラテン語で「ねじれた枝」という意味だそうです(Euphorbia tortirama-ユーフォルビア・トルチラマ – isla del pescado)。
で、こんなかっこいいトルチラマ、私も種から育てたい!
数年前そう思いました。
そんでドイツから「tortirama」って書かれた種を輸入したんですね。
そんで種を蒔きました。くるくる回る将来のかっこいい姿を想像しながら。
そんで、芽が出て、
そんで、数年後
・・・
どーん!
え!?
ぜんぜん回転してないですがな。
せっかくなんで別角度からも。
やはり別角度から見ても回転してない。。。
あぁ、あれかな、みんなが育ててるトルチラマは、私が知らないだけで盆栽みたいに針金で無理矢理らせん状に誘引してるのかな?
それとも、あれかな、ユーリキア・カスタネア “スピラリス” みたいな、らせん状に育つモンストの一種で、実生からは稀にしか出現しないのかな?
なんて思ったり思わなかったり。
・・・
・・・で、こいつは本当にトルチラマなのか?と改めてドイツの領収書を見てみると・・・
Euphorbia cactus var. tortirama
(ユーフォルビア・カクタス・バー・トルチラマ)
ってあるんですね。確かにこれを買った記憶はあります。var tortiramaってありますし。
まさか、これって皆が言う「トルチラマ」ではないのか?
ちなみに回転していない我が家のトルチラマの拡大写真はこんな感じ。刺の具合は私の知っている「トルチラマ」に近いと言えば近い気もするが。
・・・
そんなこんなで、まさかと思って検索すると、いわゆる螺旋状に育つかっこいい皆が大好きな「トルチラマ」は、どうやら上記の学名(カクタス・バー・トルチラマ)ではなく
Euphorbia tortirama
(ユーフォルビア・トルチラマ)
っぽい!ことがわかりました。
・・・いやいや、いくら何でもシノニム(別名)かなんかだろうと思って時間をかけていろいろ検索したのですが、我が家の「トルチラマ」と、回転する「トルチラマ」は完全に別種のようでした。
ナ・ル・ホ・ド!
そりゃ回転しないですわな。違う種類ですし。
うーん、でも「トルチラマ」って言葉は「ねじれた枝」って意味なのだから、ユーフォルビア・トルチラマではないにしろ、var. にトルチラマって書いてあるんだから、もう少し捻じれてもよいのでは、と思うんですけどどうなんですかね??
一切捻じれてないですが。。。
ちなみに、llifeさんによると、我が家の Euphorbia cactus var. tortirama は Euphorbia cactus とかいうやつのシノニムとなっており、Euphorbia cactus はwikicommonsによれば、下記の写真です。
By Frank Vincentz – Own work, CC BY-SA 3.0, Link
まったく捻じれてないですねぇ!
・・・
いやーというわけで衝撃的な事実でした!
その衝撃具合は、種の販売リスト見ていて、これは聞いたことない珍しいパキポディウム(Pachypodium)があるな!と思って買ったら、パキフィツム(Pachyphytum)が届いた時以来の衝撃でした!
好きですけどね。星美人(月美人かも:Pachyphytum oviferum)。
・・・
というわけで、トルチラマがトルチラマじゃなかった話でした。
まぁでもあれですけどね!
私は、くるくる回って趣味家に媚びた見た目のトルチラマよりも、我が家のトルチラマのほうが、「いかにもユーフォルビア」って感じで好きなんですけどね(負け惜しみ)!!!!
・・・というわけで、頑張って育っていってほしいです。
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