前回の記事に続いて、今回も読んでおきたいサボテン関連の本シリーズです!
ちなみに前回の記事はこちら。
今回は、前回の写真集と違って栽培指南書になります。
図解サボテン作り
by 東京カクタスクラブ
これです!図解サボテン作り!
1981年発行ですから、35年以上前の本になります。もちろん絶版です。古書です。
東京カクタスクラブ編ということで、その内容はとても専門的でとても素晴らしいのです!
具体的には、属別に育て方が述べられているところがとても良い感じですね。筆者が一人ではなく、その内容によって(おそらく東京カクタスクラブの)色々な方が書かれており、もはやサボテン研究家の皆様の論文集のような感じになっております(あくまで個人的感想です)。
以下の引用は、先程ぱっとこの本を開いたときに見つけたものです。
にんじんのような根は根本から少し下がったところから切り落とし、よく乾かした後に植え込みます。このような塊根は乾燥に耐えるための水がめの役目をしているので、常に水を与えることができる栽培室では不用のものだからです。塊根を付けたままにしておくと大きな鉢が必要ですし、腐敗したときに進行が速いからです。塊根を切り、細根を多くすることにより成長が早くなります。
図解サボテン作り「南米球サボテン:植え替え」より
この理論と結論の完璧な記述!素晴らしいです!(30年以上たった今、この太い根をバッサリ切る理論が合っているかはわかりませんが)
別のページでは、こんな文も。
ギムノカリキウム属の植え替えは2月に入ったらすぐに始めます。
図解サボテン作り「ギムノカリキウム属:四季の作業歴」より
よく他のサボテン本で見かける「サボテンの植え替えは暖かい春になったら行いましょう!」という定性的な曖昧な文章ではなく、経験に基づいた自信満々の定量的ではっきりとした文章ですね。とても好きです!
ちなみに中身はこんなです。接木のページ。
近年のサボテン本では接木に関するページ自体がなかなかないですね。というかサボテン栽培本自体がありませんけど。お洒落な多肉本は多いですけども。
接ぎ降ろしとかも。
本の特徴としては、栽培本にも関わらず一切の写真がなく、図はイラストで表現しているところでしょうか。そしてこのイラストが実に秀逸で、写真より遥かに理解しやすいのです。
というわけで35年以上前の書籍となりますが、今読んでも勉強になることばかりです。というか勉強にならない部分はありません。
というわけで、古書ということで、これまた入手は現在なかなか難しいかもしれませんが、古本屋にあったらぜひ手に入れておきたい一冊です!
コメント
いつもインスタも含めて楽しませていただいてます。
ありがとうございます。
塊根を切る。。。本当に衝撃的です。
試してみたいです。
実際、うちのハウスで
カキ仔のテレサエが塊根作らずに
元気にしていることを考えれば
確かにそうなのかも!と思います。
ざっきーさま、ご来訪&コメントありがとうございます!
サボテンの環境適応能力は人間の想像以上に高いなぁと感じています。
そしてまだまだ我々が常識だと思っていることが、違うこともあると思いますね。
サボテン栽培では鹿沼土は酸性なので避けるべきだとか、サボテンの土と言えば川砂だったりとか、牡丹類は高温多湿が嫌いとか、、、そういったかつての常識もここ数十年で変わってきました。
今後も新しい発見があるといいですね~!
アマゾンで、50万円とか、102万円とか!
100万!!!!すごいですね!
もちろん良書ではありますが、さすがに高すぎですね^^;