ということで、今回は我が家のアロヤドア・ペニキラータ(Arrojadoa penicillata)とかいう珍妙なサボテンの成長記録になります!ちなみに和名は猩々冠柱だそうです(和名を私は聞いたことがありませんが・・・。)。
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Arrojadoaは、しばしば何故か「アロハドア」と発音されていますが、ラテン語的にはアロヤドアだと思われます(ただし、この属名はMiguel Arrojado Lisboa (1872-1932)というブラジルの方のお名前が由来らしいので、もしかしたらこの人の名前の発音が「アロハド」という可能性もありますが、よくわかりません)。penicillataは、その形状のとおりペンシル(鉛筆)に由来している・・・気がします(調べてません)。 twitterで教えていただきましたことによれば、penicillataはラテン語のpenicillatusが元で、「毛の束がある」的な意味だそうです。情報ありがとうございました!m(_ _)m
さて、このアロヤドア属ですが、wikipediaによれば
比較的細いひょろひょろした形態をとる。低木や草、岩の隙間に直立又は匍匐しながら長さ2m程度にまで成長する。一定の大きさに達すると偽花座を形成し花を咲かせるが、メロカクツス属のようにそこで成長が止まらずに開花が終わると再び茎節を伸ばして成長する。このために一定間隔ごとに刺の密生した偽花座の跡が残る特徴のある姿を見せる。寒さには比較的弱い。
By Daderot – Own work, CC0, Link
とのことです。
あといろいろ調べた結果としては、どちらかというと長期の乾燥には弱いサボテンで、成長期は水多目がよさそう、そしてwikipediaにもあるように寒さには激弱で、冬も10℃ぐらいはできれば必要らしいです。つまりは日本では室内ですかね。あとは日光ガンガンよりかは、柔らかい光が好みとのことです。
また、比較的根が弱いらしく、 Echinopsis spachiana(=Trichocereus spachianus = 黄大文字)またはOpuntia tomentosa(=ビロード団扇)などに接ぎ木するとよいそうです。(参考:Dr. Giuseppe MAZZA | Arrojadoa rhodantha)
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さて、このアドヤドア、なかなか一般のお店で見かけることはないかとおもいますが、下の写真の複数の節で成り立っている柱サボテン(山城愛仙園さん訪問時に撮影)が、おそらくアロヤドアだと思われます。
というわけで、今回はこのよくわからないアロヤドア(のpenicillata)を実生から開花までの記録です。
2015年05月
播種。普通のサボテンの種まきと一緒です。
ドイツから来た種を数粒蒔いて、一粒だけ発芽しました(もしくは、発芽したけど知らずに溶けたのかもしれません)。
2015年11月
播種から半年後。左上のやつがArrojadoa penicillataです。幼い時の見た目はいわゆる普通のサボテンの見た目と同じでした。
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で、この後の2年間の写真はありません(探したけど見つかりませんでした。)。まったく太くならず、どんどん背が伸びてきて、ベランダのフレームに収まりきらず、バルコニーで雨ざらしで放置することにしたことだけ覚えています。日光ガンガンになりますが、仕方がありません。
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2017年08月26日
播種から2年経過。偽花座(pseudo-cephalium)が形成されはじめました。先端の毛がワシャワシャしている部分です。身体の長さは60cmぐらいでしょうか。徒長しているのかどうかは不明です。
2017年08月27日
蕾が出てきました。とてもきれいな色をしています。
2017年09月02日
蕾が大きくなりました。軽い鉢では、自立はほぼ不可能です。実に珍妙です。
別角度。
またまた別角度。
蕾。
蕾の拡大写真。こりゃきれいですわ。
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で!
この蕾のあとに花が咲くのだと思うのですが・・・
見逃しました!
なんたる不覚!
理由は、私が昼間働いているサラリーマンだからでしょう。
気付いたらこんなになっていました。
2017年09月06日
・・・実は咲き終わったのではなく、蕾落ちしたのか・・・?
よくわかりません。
いずれにせよ、花を見ることができなかったわけなのですが、不思議なのは、このArrojadoa penicillataの花について、下の有名な方々のリンク先をみても、なぜか蕾の写真しかないのです。
Arrojadoa penicillata – llifle
Arrojadoa penicillata – Wikipedia
サボテン専門店 CORON CACTUS のブログ アロハドア penicillata
以下はpenicillataではなく別のArrojadoa ですが、
Shabomaniac! | 植物雑記 vol.4 サボテン科・属別解説1
などなど。
Google画像検索では、花が開いている写真もあることはあるので、開くことは開くのでしょうが、どうも蕾の写真が多いような・・・。
これは、開花時間が極めて短くシャッターチャンスが少ないことを表しているのか、それとも蕾の状態のほうが美しいからその写真が多いのか・・・謎ですね。誰か教えてください。
というわけで、面白いサボテンだと思いますので、みなさんも機会がありましたら育ててみて下さい!
ちなみに前回の謎のサボテンシリーズはこちら
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