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赤と青のパルスLED照明でサボテンを育てるぞ!

栽培実験関連
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概要

植物に赤(660nm)と青(450nm)の光を2.5kHzでパルス照射すると効率的に光合成が行われるらしいので、照射してみる実験。実験台はダイソー出身の金盛丸[Echinopsis calochlora / 105円]。また同じぐらいの金盛丸を日光の下で同じように育てて違いを観察します。

外観

 

左がLED用。右が普通用。
2013年07月08日

 

装置

  • 高輝度赤色LED 5mm 15度 OSR7CA5111A × 40個
  • 超高輝度5mm青色LED OSB56A5111A(波長470nm) × 6個
  • パルス発生装置(NE555使用)
プラスチックダンボールにLEDを直接挿して配線。

 

 

 

天井と側面にLEDを配置、銀紙で覆う。


パルス発生部。コアはNE555。

 

回路図



LEDに係る電圧



2.5kHzでパルス点灯。人間の目には全くパルスかどうかわからない。

 

 

 

実際の様子。サボテンとLEDとの距離は接触するぐらい近い。場所はトイレ。

 

 


 
[経過報告]
2013年09月16日(およそ2ヶ月後)
ズーム率が違うので注意
日光栽培

LED栽培

 

 

 

考察

 

サボテンの色について

日光下で栽培したものは緑色が濃くなり、LEDで栽培したものは黄色が濃くなった。
過去の経験から、サボテンは照射される光が弱いと緑色が濃くなる(おそらく。日焼けしかり。光強度が低いから、クロロフィル?を最大に活かすためにより緑になるのだと思います。)。そこから考えると、LEDの方が日光より光が強かったということになる。
金盛丸については、休眠期は黄色になるとの情報もあり、正解は不明。

大きさについて

両者とも大きくなったが、LEDのほうがより大きくなった(気がする)。徒長も感じられず、むしろどっしりしている。ちなみに参考文献によれば、
 
赤い光は草体を大きくする働きがあり、青い光は茎や葉をがっしりと丈夫にする働きが、緑の光には開花を促進する効果があるということです。
 
ということらしいです。
 

仔吹きについて

日光下で栽培したものは仔を3つつけたが、LEDで栽培したものは仔がつかなかった(追記:この1週間後に複数個つけはじめた)。仔がつくということは、本体が危機を感じている証拠という場合もあり、日光とLEDでどちらが優位な光なのかはやはり不明。

ここまでの総括

LEDでも2ヶ月は立派に育つ。今後も追って検証する。両者とも秋の植替えを実施予定。

 


 
[経過報告(サボテンの皺について)]
 
2013年09月28日午前1時撮影[パルスLED停止時間帯]
 
金盛丸に皺がある。と言うかシワシワ。昨日までは普通だった。
潅水は3日前で、まだ表土が湿っているので水不足ではなさそう。
2週間前に秋の植替えを行ったので、それに失敗したのかもしれない。
ピントがぼけていて申し訳ない。
 
 
2013年09月28日午後1時撮影(上記写真から12時間後[パルスLED照射時間帯])
 
よくわからないがシワが無くなる。

 

 

結果

サボテンのシワについて

パルスLED照射の下では、光が当たると水を吸い込んでサボテンは膨らみ、光が当たらないと縮む。

 
[経過報告]
 
2013年11月17日(およそ4ヶ月後)
ズーム率が違うので注意
日光栽培

LED栽培

 


[経過報告]
 
2013年11月29日
LED装置をバージョンアップしました。
プラスチックダンボールを100均のお椀に変えて、緑色のLEDを追加いたしました。
緑色を追加した理由は以下の東京大学の寺島研のHPを参照してください。
 
 
 

コメント

  1. 匿名 より:

    その後、LED栽培の様子はどうでしょうか?

  2. 管理者 より:

    こんにちわ!

    実はLED栽培は、個人的に住居の引っ越しがあった関係で頓挫しております。
    パルスLED装置自体は、トイレ水耕栽培(http://supersabotentime.blogspot.jp/2014/01/led.html)で使っていたのですが、こちらも同じ理由で頓挫しております(すいません!)
    ただCAM植物に対するLED栽培自体はとても面白いテーマだと思いますので、なんとか今年中には新たな環境で再開し、記事にしたいとは思っております。

    サボテンにおける赤青LED栽培を "個人的に" 総括いたしますと

    ・パルスの効果はよくわからない
    ・光量が多ければ(現在の砲弾型LEDではサボテンと相当近くないとダメな気がしています)、大きさ的には成長はする気がする。
    ・ただし、きれいな濃い緑色が出ない(緑を反射する必要がないから?アントシアニンが合成されないから?)気がする。

    と言った感じでしょうか(あくまで個人的感想ですので、責任は取れません)。

    個人的にはなんだかんだで蛍光灯が一番な気がしております(もちろん太陽には、照度や光合成光量子束密度でまっっっっっっったくかないませんので、人工照明の中の相対的評価です)。電気代もそれなりで、波長域も広く、ほどよく熱が出るところが逆にサボテンにはありがたい気がします。特に実生などには向いているのではないでしょうか。

    電照栽培界では「SHIGYO法」なる新たな照射法も注目されているようで、いつか試してみたいと思っております。
    中途半端な記事になってすみませんです。m(_ _)m

    ちなみにサボテンの人口照明については

    http://cactiguide.com/article/?article=article17.php

    でよくまとめられていると思います。英語ですが。

  3. 匿名 より:

    室内でサボテン育つのかなと検索してきました。

    >日光下で栽培したものは緑色が濃くなり、LEDで栽培したものは黄色が濃くなった。
    >過去の経験から、サボテンは照射される光が弱いと緑色が濃くなる

    もやしのことを考えると、光量が足りないと光合成ができず、葉緑体も維持する必要がなく色も薄くなるのではないでしょうか。

  4. 管理者 より:

    匿名さん、こんにちは!
    ご来訪&コメントありがとうございいます。

    光量については、例えば室内栽培のサボテンと真夏の屋外無遮光サボテンでは、前者のほうが緑色が濃くなると思われます(私の過去の経験より)。これは、強光線のストレスから、サボテン自身がベタレインもしくはカロテン(?)を表に出す現象であると考えています(実生苗ではこの現象が顕著です)。いわゆる紅葉と同じストレス反応であると思います。

    匿名様のおっしゃるもやしの例ですが、これはこれでおそらく正しくて、光量が全く無い場合、もしくは、光量が極々少ししかない場合は緑色は表にでないと思われます。この現象については、フィトクローム由来の光形態形成が関係している・・・だったような気がします・・・が詳しくは忘れました。

    つまりは、光が殆ど無いと緑色もない -> 室内ぐらいの光量だと緑色 -> 真夏の屋外は緑色が薄れて黄色 という感じでしょうか。

    本記事では、LEDの光がサボテンと接触するぐらい近く、またLEDも高輝度に準ずるものであることから、また、徒長現象が起きていないことから、強光のストレスによる緑色の低下であると考えました(正解かはわかりませんが^^;)。

    ・・・

    ただ、今になってよく考えますと、LEDは波長成分が限られていますから、波長依存の現象の様な気もしてきました。
    どうなんでしょうねぇ。機会がったらまたいろいろな波長で実験してみたいと思います。

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