雑記

徒長の原因と防ぐ方法について。断水にもかかわらず徒長するサボテンは何か?

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今回はマンション大規模修繕に伴う植物の部屋での「徒長」についてのお話になります。前回の記事はこちら。

地獄!サボテン vs マンション大規模修繕
サボテンの天敵といえば、 カイガラムシ・アカダニのような害虫や、CVXのようなウイルス、赤腐れ病や南米病などの病気、日焼けや凍傷、やたらと鉢を倒すおてんばキャットや、やたらと刺に引っかかる窓のカーテンなど、たくさん...

 

徒長とは、wikipediaによれば「植物の伸長成長が勝り、内容の充実を伴わない成長を指す園芸用語である。」とのことです。つまりは、植物がもやしのように縦長に柔らかくひょろひょろに育っちゃうことですね。

下の写真は、現在進行中のマンション大規模修繕で徒長した我が家のグラプトペタルム・朧月(Graptopetalum paraguayensis)です。葉と葉の間の茎が完全に間延びしているのがわかりますでしょうか。「ザ・徒長」といった感じです。困りましたね。

多肉植物の徒長

なお、これが数年前に撮影した時の正常時。美しいですなぁ。

朧月

ちなみに、この朧月は下記の大昔の記事で登場したものです。この朧月には、葉挿し、徒長、CAM型光合成の仕組みまで、多肉植物のいろんなことを教えていただきました。感慨深いですね。なんとか今後も大切にしていきたいと思っています。

Graptopetalum paraguayense 朧月(グラプトペタルム)の育て方
和名 朧月(おぼろづき) 学名 Graptopetalum paraguayense 入手場所 セリア 入手時期 2013年12月 入手価格 100円 備考 ベンケイ...

・・・

さて、植物が徒長してしまうと、その観賞価値の低下はもちろんなのですが、実は問題は見た目だけでなく、植物自体が軟弱に育っている状態となっていて、病気・害虫に対する対抗力の低下を起こしたり、環境の変化に弱くなっていたりするようなんですね。ですので、一般に「植物は徒長はさせてはいけない」と言われています。

さて、そんな徒長なんですが、植物が徒長する原因は、

  • 高温
  • 弱光
  • 多湿
  • 多窒素

とよく言われています。ちなみに、特に定量的な実験はしていないので正確なところはわかりませんが、上記の4つの中で最も影響度が高いのが、私の感覚的に「弱光」な気がします。表現を変えれば、しっかり太陽に当てていれば、ほかの3つの要素「高温」「多湿」「多窒素」はとりあえずなんとかなるような・・・気がします(少なくとも趣味の園芸レベルでは)。気がしているだけなのかもしれませんが。とりあえず日光第一と。

で、今回我が家ではマンション大規模修繕により、植物たちが全部部屋の中で、「弱光」の極みみたたいな状況なわけです。前回の記事のとおり、人工照明でも少し補っていますが、ほんとうに気持ちだけなので、実質、「光」要素は諦めている状態です。

で、仕方なく光を諦めたとして、強光に当てる以外の方法で徒長を防止するにはどうしたらよいでしょうか。

単純には、上の「弱光」を抜いた3条件の逆、つまり「低温」「低湿」「低窒素」にすれば、ある程度防げるかもしれません。また、実はそれら以外にも、徒長を防止する方法はいろいろ研究されていて、下記のような徒長防止方法があるようです(健苗の育成と苗の高付加価値化 – Regulation of plant growth & development 42(2), 176-182, 2007-12-20

  • 矮化剤(植物成長抑制剤)を添加する(ウニコナゾール、パクロブトラゾールなど)。
  • 接触刺激を行う(植物に接触することで植物ホルモンであるエチレンを出させて成長を止めさせる【※】)
  • 赤色光を照射する
  • 赤色光に対し遠赤色の光の量を小さくする
  • 紫外線を照射する
【※】 
たまに、植物にクラシック音楽を聴かせることで、植物がしっかり成長する的なお話を聞くことがありますが、あれは音で空気が振動していわゆる接触刺激(エチレンが放出される)となり、徒長が防止されてしっかり健康な植物になる・・・ってことですかね?エチレンはストレスホルモンとも言われますし、クラシック音楽を聞くことが「ストレス」になっているならなかなか面白いですね。
ちなみに、赤色光/遠赤色光の光の話は、下記の通り昔の記事でも少し書いていますのでご参考まで。
徒長の原因は光(波長)の色にあり?
そもそも「徒長」とはなんなのかを定義しないといけないのですが、とりあえずこの記事では、「本当はどっしりと太く育てたいのに、上の方向にひょろひょろ伸びてしまう状態」としましょう。 さて、徒長の原因には様々なものがある...

・・・

というわけで、今回のマンションの室内という状況を考えつつ、実行できそうなのは、「低湿(単純に水をあげない・断水)」「接触刺激(サーキュレータ等で風を送る)」ぐらいでしょうか。ちなみにエチレン処理をさせるために、「植物の横にリンゴを置く(ジャガイモと同じところにリンゴを置くと、リンゴからエチレンが放出されてジャガイモの発芽が抑制される理論)」などの方法も面白そうで試したかったのですが、今回は残念ながら余裕がなかったです。

ということで、1月末から我が家では一部のリプサリス等の森林性、実生苗等の例外を除き、基本的にサボテンは断水しています。現在4ヶ月目ぐらいなのですが、こんな植物にとっては過酷な状況下でも、残念ながら真っ先に成長・徒長を始めてしまった「サボテン」がありました。

それが・・・

ウチワサボテン系のサボテンたちです。

下の写真は這団扇(Opuntia humifusa)です。4ヶ月半完全断水していて、サーキュレータを回しているにもかかわらず芽が生えてきました。おそらく徒長していくのでしょう。

下の写真は、銀狐(Opuntia hystricina)です。こちらも芽が出てきてしまいました。断水しているのに、この体積はどっから来るのでしょうか。

下の写真は、オプンチア・フラギリス(Opuntia fragilis/ 朝日 / 易折団扇)の写真です。ガンガン伸びてきます。

下の画像は、テクロカクタスのなにかです。槍騎兵だったかな。

徒長の根本を見て下さい。もはや徒長が強すぎて、同じ植物かどうかも疑わしいものが生えてきたわけです。

うーん、困りましたね。

ちなみに、玉サボテンや柱サボテン系は断水の効果かよくわかりませんが、ぜんぜん成長を開始していないです(ギムノなどで花芽をつけるものはあります)。

杢キリン(Pereskia aculeata)も、とりあえずは動いていないです。

ということで、完全断水しているにもかかわらず一番はじめに動き出すサボテンが「ウチワサボテン系」だと確認できたということは、私としてはなかなか勉強になりました。

ちなみに、昔、発泡スチロールに入れたサボテンは休眠状態のまま1年は生きましたが、これは断水だけでなく、やはり完全遮光や温度湿度一定(?)が効いていたのかもしれませんね。

発泡スチロールの箱に1年間密封したサボテンはどうなった?
今を遡ること1年7ヶ月前の2015年の年末。一つの実験をしました。 サボテン(金鯱)は密封された発泡スチロールの中でどれぐらい生きていけるのか? という過酷な実験です。 簡単に言いますと、サボテンを箱に...

(となると、部屋自体を真っ暗にしておいたほうが逆に良かったのかな?)今回のマンション修繕でも、よくある塊根植物越冬方法のひとつである「土から抜いて新聞紙に巻いて押入れに突っ込む」みたいな決め打ちをすべきだったのかもしれません。

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ちなみに、一番上の写真の朧月も4ヶ月間一滴も水をあげていません。それでもこれなんですから困ったものです。

というわけで、修繕完了まであとたぶん1ヶ月強!なんとか乗り越えてほしいです!

参考WEB:

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